■水のオブジェ『鏡池』

『私にとっての鏡池』  那須秀至

画面内空間と周囲の空間を美的に関連させる座標として配置される『鏡池』は
表面に投影する像は自然風景や建築空間と絵画との関連性を忠実に写し取った写影であり、
明と暗、面と奥行き、具体と流体、空間と時間が一つのまとまった像として目に飛び込んできます。
それは日常性と創造行為という対極関係を止揚する空間、さらには四次元的な舞台とも云えます。
そして『鏡池』の方形というミニマルでニュートラルな形は、芸術と現実という相反する力が一瞬、
象徴的に、時間を超越した瞑想的な調和の世界に辿り着くための隠喩となりえるのです。



「鏡池」

2012 ケルン・テュッセン財団 中庭 「流れる鏡池」Panta rhei(alles fließt)、半永久的に存在するオブジェ「鏡池」。
水の蒸発を回避し一定の写映を実現しようと考えていたらフィルターとポンプを地下に設置して還流式の黒御影石製となりました。



「鏡池」

2002 ハナウ・ギャラリー・ケーニッヒ、月見のシーズンでしたので初めて野外に置いてみました。
水入れ(表面張力)から蒸発まで時間の流れで変化する自然界の写影が楽しめて、画廊のテラスがまさに四次元の舞台となりました。



「鏡池」


「鏡池」