
一見魅力的かもしれないが、恐ろしい結末が待っているんだよ。
銀行や消費者金融の借入審査が通らなくなった時、最後の選択肢として頭を過る『闇金』の二文字。
闇金は違法とは聞きますが、もうどこにもお金を借りられないなら…と、つい救いを求めて利用してしまう人が後を絶ちません。
闇金業者は法外な金利や違法な取り立てなどにより古くから問題視されていますが、いまだ根強く存在しているのはこうした利用者が居るからに他ならないのです。
ですが一度利用してしまうと最後、恐ろしい末路が待っています。
この記事では『闇金業者とはどのようなものなのか』『利用してしまうとどのようなデメリットが待ち受けているのか』を紹介致します。
正規業者から借入出来ないからと言って、安易に利用を考えるのはやめましょう。
家族や知人なども巻き込む最悪なトラブルに発展してしまう危険性があります。
闇金とは?ヤミ金融業者に見る3つの特徴
闇金業者とはどのような貸金業者を指すのでしょうか。
以下にヤミ金の特徴を3つピックアップして紹介します。
無認可営業。貸金業者として認可を受けていない
闇金業者とは、法的に貸金業の許可を得ず営業している金融業の事です。
貸金業務を行うには行政に届け出を出さなければなりませんが、闇金業者はこれを行っていません。
もちろん貸金業の届け出を出さずに金融業を営むことは違法であり、もし利用している闇金が捕まった場合、利用者もグルではないかと取り調べを受ける可能性があります。
闇金と知った上で利用するのは、利用者側にもリスクが伴うということです。
きちんと届け出をしている貸金業者であれば、登録番号を持っています。
登録番号を隠すような場合は間違いなく闇金融ですので、利用しないようにしましょう。
法律に乗っ取らず営業しているので、信用情報がブラックであろうと、借金がいくら残っていようと構わず融資をしてきます。
最悪、警察で取り調べを受けることもあるんだ。
法外な金利で貸付する
ヤミ金は貸金業の登録を行っていませんので、法律上の上限金利などは全く無視した金利で貸付を行ってきます。
法律では10万円未満の元本に対しては年利20%
10万円以上100万円未満では年利18%
100万以上だと年利15%までと上限が定められています。
この上限を超える利息を付ける事は、法律により禁止されているのです。
しかし闇金業者はブラックでも融資する代わりに、法外な金利を支払うように要求してきます。
完全に違法なので本来は支払う必要がありませんが、正規の貸金業者に断られ、どうしても融資を受けたい利用者は従う他無くなってしまうのです。
気が付いたら利息だけでとんでもない金額になることも…
暴力まがいの取り立てがある
闇金業者が一番恐れられている部分はこの『暴力まがいの取り立て』ではないでしょうか。
闇金業者を題材とした有名な漫画に『闇金ウシジマくん』というコミックスがあります。
漫画なので非現実的なように見えますが、あのような漫画やドラマで行われている卑劣な取り立ては、現実に起こっている行為なのです。
たとえ借りた金額が少額であっても、返済をしなければ命の危険に遭うような恐ろしい手口で取り立てが行われます。
当然簡単に逃げる事もできず、最悪の場合精神的な苦痛から利用者が自殺に追い込まれる事も珍しいケースではありません。
貸金業者が取り立てを行うにあたっては、貸金業法により、様々な行為規制があります。
例えば、
- 正当な理由なく、夜間(午後9時以降)や早朝(午前8時以前)に、債務者(借り手)の自宅を訪問すること
- 正当な理由なく、勤務先など、自宅以外の場所に連絡すること
- 債務者の自宅等を訪問した場合に、債務者から退去の要求があったにもかかわらず、退去しないこと
- 債務者以外の者(親族、知人等)に対して、借金の肩代わりを要求すること
などは許されません。
だが、実際にはそのような取り立てが横行している。
独特の借入手続き。審査はないが親族の連絡先を押さえられる
闇金の借入は独特のもので、正規の貸金業者の手順とは全く異なります。
まず、違法業者ですから大々的な広告は打ち出していません。
インターネットなどで調べても見つからなかったり、目立たないように営業しています。
電信柱や雑誌の広告などから電話やメールで連絡してアポイントを取ります。
闇金業者は『審査なし』『ブラックでも融資』を掲げているところが多いですが、闇金業者独自の審査があります。
闇金業者が融資をするのは、もちろんお金を取り立てて儲けを得るためです。
そのため、仕事をしていない(収入が無い)場合は、闇金業者であっても借入を断られるケースがあります。
取り立てのために『身元がきちんと判明しているか』は特に重要視されます。
親兄弟が居るかは必ず聞かれ、連絡先の記入を迫られることが多いです。
これは家族に迷惑を掛けたくないという利用者の心理を煽ると共に、債務者本人が支払えなくなった場合の保険でもあります。
借金の返済が出来なくなってしまった場合、親や兄弟に激しい取り立てが迫ることになってしまうのです。
返済すればOKは間違い!闇金と付き合ってはいけない理由
例え闇金を利用しても『返済すれば大丈夫』というのは大きな間違いです。
どのようなリスクが待ち受けているのか見てみましょう。
巧妙に返済をさせない
闇金業者の目的は『利用者から利息を搾取し続けること』です。
そのため、様々な手口を使って『元本の返済の妨害行為』を行ってきます。
返済日になると闇金に連絡がつかなくなり、これを『返済が遅れた』として法外な遅延損害金をふっかけてしたりします。
また、利用者が経済的に苦しい立場なのを理解した上で『今回は利息だけで良い』と、甘い言葉で誘惑してくる闇金も居ます。
追加融資の持ちかけで、借入を延長させるよう仕向けたり様々な手段を講じて巧妙に完済されないように仕向けるのです。
こうした手段は全て『元本を返済させない』ことにより、利益を得るための闇金の常套手段です。
完済しても強引な営業、押し貸しを迫る
もしも運良く完済出来たとしても安心してはいけません。
『押し貸し』という手段によって、闇金業者は悪質な取り立てを行ってきます。
押し貸しとは、闇金業者が勝手にお金を振り込んできて、それを元金として利息を返済させるというとんでもない取り立ての手段です。
押し貸しの後、返済を受け付けず、そのままにしておくと利息や延滞金の取り立てをしてくるという仕組みです。
法的には放置することが出来ますが、闇金業者の強引な取り立てに精神的な苦痛が伴うことは言うまでもありません。
いつまでも闇金業者から離れられないようにしてくるという訳だな。
1社借りたら、複数社から営業がある
一度でも闇金業者を利用すると、利用した業者のみでなく、色々な闇金業者から営業の電話が執拗に勧誘の電話がかかってきます。
これは闇金に問い合わせをしただけでも発生してしまう弊害です。
闇金同士は裏でつながっている事が多いので、一度でも連絡すれば電話番号などの個人情報が闇金全体に出回ってしまいます。
『話を聞くだけ』でも非常に危険なのがヤミ金融なのです。
街のサラ金との違いは?正規業者の見分け方
サラ金、いわゆる正規の消費者金融と闇金業者とはどのように区別したら良いのでしょうか。
以下にポイントをまとめました。
貸金業登録番号の有無を確認する
正規の貸金業者か闇金業者かを判別する一番の方法は『貸金業登録番号』を持っているかどうかです。
しかしこうした知識も以前に比べ出回るようになったので、あたかも貸金業登録番号を取得しているかのように装う闇金も増えてきました。
番号を掲げているから大丈夫、と安心せずに、登録番号を金融庁ホームページの『登録貸金業者情報検索サービス』で検索して下さい。
検索にヒットしなかった場合はニセの番号、つまり闇金業者と判断して良いでしょう。
嘘の登録番号を掲げている分、余計に悪質な闇金です。
連絡先が固定電話の番号かどうか
きちんとした業者では、貸金業の登録の際に、営業所の番号を申請する必要があります。
携帯電話番号のみでは登録が認められませんので、必ず固定電話の登録があるはずです。
固定電話の記載のない業者は100%闇金業者ということになります。
「審査なし」「ブラックOK」など過度に審査のゆるさを強調している
『審査なし』『ブラックOK』などの文言は間違いなく闇金業者です。
ここまでくると、利用者も『知らずに利用していた』という方が珍しいでしょう。
審査がゆるい、ブラックでも融資してもらえるというのは甘い罠で、実態は法外な金利に恐喝まがいの取り立てで追い込まれることになります。
ソフト闇金ならOKという考えは間違い
最近では『ソフト闇金』という、闇金業者であることを公言した上で融資を行う機関が急増しています。
ソフト闇金は、闇金であることを自ら公表し、明確な基準で高金利の貸付を行う業者です。
インターネットなどで検索しても堂々とサイトが表示され、サイト内に表示している条件のみで融資を行っている事をアピールしています。
通常の闇金の金利よりは低金利の貸付を行っていて、固定電話の表示を行っていることもあります。
金利や取り立ては通常の闇金より甘い場合が多いと言われています。
しかしソフトと銘打っていてもヤミ金はヤミ金です。
『審査が通らない』など様々な理由をつけて、巧妙な手口で口座を買い取ろうとしてくる手段も横行しています。
金利や取り立ての恐怖だけがヤミ金の罠ではないのです。
まとめ:違法業者に借りる前に今ある借金をどうするかを考える
闇金業者の実態について紹介致しました。
闇金業者は高い金利だけがデメリットではありません。
その利用には多くの危険を孕んでおり、こうした業者を利用した際のトラブルは警察などでも解決しにくいのが特徴です。
誰にも頼れず、返済が不能に陥った際に住み込みでの仕事に連れ込まれたら、そこから一生出ることが出来ないという可能性も十分あります。
働いても働いても、水道代や電気代と言って高額の支払いを求められ、元本が減らないままずっと仕事をさせられてしまうのです。
闇金業者は絶対に利用すべきではありません。
今ある借金は別の方法で、債務整理などを検討するのが最も良い方法と言えるでしょう。
どうしようも無い時には、債務整理や自己破産も検討してみてくれ。