
ネットの掲示板に書き込まれる「#お金貸します」のメッセージ。
お金に困っている人にとっては、とても甘い言葉に見えるよね。
しかしネット上での個人間融資は、そのほとんどが詐欺や犯罪につながるものばかりなんだ。
実際に借りてしまったらどのような被害に遭うんだろうか?
もしもお金に困った場合でも、絶対に利用すべきでない方法というものがあります。
その一つが今回紹介する『個人間融資』です。
個人間融資は非常に危険性の高い取引であり、詐欺はもはや当たり前の行為で、思い通りの融資を受けられる確率はほぼありません。
この記事では個人間融資とはどのようなものか、なぜ危険であるとされているのかなどを紹介します。
このような方法でお金を工面することにメリットはありませんので、絶対に行わないように注意して下さい。
掲示板による個人間融資とは?その仕組について
「性行為ができて利息ももらえる。素晴らしい融資だ」。大阪府警に貸金業法違反(無登録営業)容疑などで逮捕された男はこう言い放ったという。
男の手口は「ひととき融資」と呼ばれ、性的関係を見返りに、インターネットで知り合った女性らに金を貸し付けるというものだ。
個人間融資とは、業者を通さず個人同士で融資の契約を結ぶことを言います。
個人間融資を受けたい側と、融資を行う側とが掲示板でやり取りをし、交渉が成立したら金銭の貸し借りが行われるという仕組みです。
全てのリスクを個人で背負う必要があり、何があっても誰にも助けてもらえないという非常に危険極まりない行為です。
くれぐれも、興味本位で手を出すようなことをしてはいけないよ!
もし友達がやろうとしても絶対に止めます!
そもそも個人間のお金の貸し借りは違法?
個人間融資は結論から言えば違法行為ではありません。
知人同士のお金の貸し借りなどはもちろん違法になりませんし、個人間融資もその延長であると言ってしまえば法律違反とはみなされません。
不特定多数の相手に融資をし、それを事業としている『金融業』とみなされた場合のみ、法律が適用され、利息の高さなど場合によっては法律違反となることがあります。
もし人からお金を借りるなら、親族や友人など知っている人へお願いしましょう。
個人間融資の実態は、個人を装った闇金業者
個人間融資掲示板での貸主の実態はほとんどが闇金業者と言われています。
もちろん相手は闇金業者であることは隠して利用しているので、かなり悪質です。
闇金業者に捕まってしまうと法外な利息を要求されたり、悪質な取り立てに合うなど悲惨な結末を辿ることになってしまいます。
『ブラックの方でも融資』『安全』『即日対応』、このような甘い言葉自体ほとんど虚偽の書き込みですので、くれぐれも騙されないようにしましょう。
でもそんなの、どうやって見分ければいいんだろう…
だからこそ、そもそも個人間融資を利用するべきじゃないんだ。
メリットなし!個人間融資の被害事例
個人間融資の被害事例についていくつかまとめました。
ここに上げている事例以外にも様々なトラブルが起こり得る可能性がありますので、利用しないようにしましょう。
法外な高金利の場合もある
個人間融資の場合、貸金業者のように金利が明確になっていません。
本来は『利息制限法』や『総量規制』を超えている金利や融資内容にもかかわらず、法外な利息での貸し借りが行われています。
手数料前払いの場合ですとそもそも手数料だけ騙し取り支払いが行われないと言ったケースもありますので、掲示板の内容を鵜呑みにしないようにしましょう。
個人がボランティア精神で融資を行うなどということは限りなくゼロであると肝に銘じて下さい。
ほとんど口約束だから、後から抗議してもなかなか解決につながらないんだ。
個人情報を違法に利用される
個人間融資で直接的な金銭のやり取り以外に発生する被害が『個人情報の売買』です。
やり取りした個人のみでなく、そもそも個人間融資の掲示板自体が悪質で、個人情報が漏れてしまう場合があります。
たとえ融資を受けなくても、やり取りを行った時点で個人情報は漏洩しています。
個人間融資においてはその募集掲示板そのものから悪質である可能性を考えておかなければなりません。
貸し手本人が闇金業者でなくとも、情報を闇金業者に売買しているというパターンが存在します。
また、『使っていない通帳やキャッシュカードの買取』なども、暴力団や振り込め詐欺の口座に利用されたりしますので、絶対に利用しないようにしましょう。
保証料・手数料名目で、金を騙し取られる
借りたお金への利息のみでなく、振込手数料や保証料などという名目で金銭を騙し取られるケースがあります。
支払いを行うまで悪質で執拗な取り立てに遭うことも珍しくありませんので、利息が低いから大丈夫と安易な気持ちで借入を申し込まないように注意して下さい。
女性の場合はわいせつ被害も
女性の場合は利息の代わりに猥褻な行為を迫られたり、キャバクラなどのお店に入店させられることもあります。
写真や動画を元に更に悪質な要求をされたり、ネット配信で売られてしまったりといった恐ろしい事態も実際に起こっていますので、女性は特に足を踏み入れるべきではありません。
その他、住所などの個人情報が特定されてしまった場合、家族や知人などへの二次被害も考えられます。
もし個人間融資を利用してしまった場合は
もしも個人間融資掲示板に申込みをしてしまった場合、気をつけるべき点をいくつかピックアップします。
- 絶対にお金を振り込まない(手数料の前払いなど)
- クレジットカードや通帳、携帯電話のアカウントやパスワードなどは絶対に教えない
- クレジットカードや通帳の情報を載せない、写真を送ったりしない
- もしも教えてしまった場合は口座の解約や携帯番号の変更、パスワードの変更を行う
- キャンセル料や損害賠償などの名目の取り立て要求に応じない
闇金業では「押し貸し」という、勝手にお金を振り込んで法外な手数料やキャンセル料をだまし取る手段が横行しています。
このような被害に逢わないためにも、個人間融資は絶対に利用するべきではありません。
もしも利用してしまったという場合は、弁護士や自治体などの相談窓口に相談してみましょう。
・相手のSNSアカウント
・電話番号やメールアドレス
・返済先に指定した口座の情報
などがあったり、会話のスクリーンショットが残っていれば有利な証拠になるかもしれない。
万が一の時は、やり取りをしっかり控えておこう。
まとめ:困窮者を食い物にする輩が集まる。絶対に近づかないこと
個人間融資を利用すべきでない理由について紹介させていただきました。
個人間融資の掲示板にはお金に困った利用者を食い物にする、恐ろしい輩がひしめいています。
このような場所で被害に遭った場合、警察に相談して対処が難しく、なかなか動いてくれないというケースが多いです。
取り返しのつかない事態にならないように、個人間融資は絶対に利用しないようにしましょう。